途中を大切に
今夏も子どもたちが、畑や、プランターに様々な野菜の苗を植えています。早く大きくなあれと、毎日、お水やりのお当番がお祈りしています。
自然に親しむという目的もありますが、一番大切なことは、できるまでのプロセス(過程)を味わうことです。種からだんだんに大きくなっていく一つ一つの過程。そして収穫。それを料理して味わうという、子どもにとってはとてつもなく長い時間の流れを体験します。何でもすぐに手に入る最近の私たちの生活の中で、じっくりと時間を使い、時には思い通りにいかない体験もしながら、野菜を育てていくことは、「待つこと」「耐えること」「人間の無力さを感じること」そして「収穫の喜び」「味わう喜び」があります。そして、こうなるとこうなるという、見通しをつけることも学びます。この見通しがつくことによって、耐えて待つことのできる人間になります。そうなるとキレないのです。そして、感謝と喜びをもって、収穫のときを迎えます。お料理を作ることも、同じような意味で、子どもたちにとっての貴重な経験となります。子どもたちと共に、時間をたくさんかけて、何かを作り上げてみてはどうでしょうか。